九州産業大学 建築都市工学部 都市デザイン工学科

学科主任挨拶

 2019年11月頃から世界各地で確認され,その後,日本でも猛威を振るい出した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)は,長く私たちの生活に影響を与え続けています.そのような中でさらに,2022年2月24日からはロシアによるウクライナ侵攻が始まりました.ウクライナの人々の悲惨に心が痛みます.一日も早い戦争の終結が望まれます.

 それでも今年もまた,新しい春が巡ってきました.明るい陽射しの暖かさは,これからの私たちの歩みに,誰にでも等しく希望の光を与えてくれるようでもあります.そんな中で,都市デザイン工学科に新入学のみなさんを迎えることができたことは,それ自体が大きな恵みといわなければなりません.

 都市デザイン工学科は1964年に九州産業大学工学部(当時)に設置された「土木工学科」に端を発した学科です.社会の基盤となる鉄道,道路,港湾・空港,河川,上・下水道などの経済・社会生活を支える公共施設をつくる技術を学ぶとともに,公園,緑地,自然環境などの厚生空間を整え,人間を含む生物一般が共に生きられる環境のデザイン力,計画力を身につける学舎でもあります.さらに近年は,地球規模の環境問題,気候変動,それとも連動する大規模災害への対策が急務であり,そのための新しい知識と技術が求められています.本学科ではこれら新旧の課題について学ぶことができ,必要な資格が得られるようにカリキュラムの工夫をしています.

 桜は今年も美しく咲きました.自然は季節ごとに巡る風物をとおして,私たちに循環の大切さを知らせています.しかしいま,その自然の循環的な営みに,豊かさを求める人間の自然利用の仕方が深刻な影響を与えています.だからこそ人間がその責任を自覚し,叡智をつくして改善していかなければなりません.自然と人間との関係をより良いものにしていくために,これから一緒に,ゆっくりと,取り組んでいきましょう.

2022年4月1日

都市デザイン工学科・学科主任 山下三平

PAGE TOP

〒813-8503
福岡県福岡市東区松香台2-3-1
TEL:(092)673-5670